表情で表現しスーツで格式を作り、動作で演出し言葉で説ける
対面でのやり取りとは異なり、耳からの情報が全てとなってしまうのが、
電話対応の怖い所です。音だけで繋がるお互いの状況は、
話の内容や口ぶり、声のトーンから想像するしかありません。

緊張のあまり声色が低く硬くなってしまったとしても、対面なら顔色や
動きの硬さで、相手に大体の状況は伝わります。加えて髪型や
スーツの着こなしもしっかりとマナーに沿ったものになっていれば
声の印象だけで粗雑な人間と判断されることはまずありません。

しかしそれが電話での応対時に起こってしまうと、声だけを聞いて
いる相手には、不機嫌にも聞こえる声だけの印象が、強調されて
届くことになります。不機嫌そうな声で応対されたというイメージだけが
一人歩きし、電話の向こうの相手に強い不快感を抱かせる結果と
なることもあるのです。電話が大事な取引先からだったなどとなれば、
もはや取り返しもつきません。

万が一にでも誤解されてしまわないように、電話応対は最大限の
慎重さをもって行いましょう。丁寧に静かに、聞き取りやすい
話し方を心がけて挑むのです。

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