スーツのパンツにはデフォルトの状態で、中央に真っすぐ折り目が
入ります。センターラインと呼ばれるこの線は、スーツの足元を
格好良く演出するために存在しています。

パンツにセンターラインがあると、それだけで折り目正しい
きちんとした印象に映ります。ラインによって輪郭に立体感もつくので、
足をすらっと長く見せるにも効果的です。逆に言えば、ラインがない
パンツを履く人は、だらしなく身だしなみに注意を払わない、
スタイルの悪い人に見えてしまうということです。

センターラインは単なる生地の折り目であって、中に厚紙が
仕込まれているわけでも針金が通っているわけでもありませんから、
伸ばされたり負荷をかけられたりすれば存在感も薄くなりますし、
いずれは消えゆく運命にあります。そうしてパンツが寿命を迎える
その前に、アイロンでプレスのし直しが求められます。

センターラインがうっすらと残っているうちに、直線を再び
刻み込むようにアイロンをかけていきましょう。高熱を加えてしまうと
生地を傷めるので、低温から中温くらいで、布を当ててさっと
行うのがコツです。

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